クライヴは変態だ。変態、というよりはどことなく野生に近いのかもしれない。口でも味わいたい、ということなのだろう、たぶん。
 何が言いたいのかというと、何故か非常に舐めたがるのだ。
 ルースとしては、清潔にしたあとであればクライヴに害はないだろうし、特に気にしないことも多い。読みたい本があるときは本を読んだ状態のまま、好きに舐めさせていたりする。
「あの…それ楽しいんですか?」
「え? うん、ルースちゃんならどこでも舐めてられるよ俺」
 本を読むルースの邪魔をしないようにと遠慮した結果、今日のクライヴはうなじを舐めることにしたらしい。ぶっちゃけてしまえば十分邪魔である。ふんふんといった鼻息がすぐそばで聞こえるし、ぺちゃぺちゃという水音も聞こえやすい。しかも、時折背筋にぞわぞわしたものが走る。
「はぁ、そうですか」
 ぱたん、と本を閉じて向き合う。十数分は気にせず読書をしていたが、流石に限界だ。時折ぴくんと反応してしまったところを重点的に舐めてくるのだ。変な気持ちになっても仕方のないことではないだろうか。
「本読んだの?」
 クライヴは、本気で邪魔にならないようにしているつもりだったらしく、こんなとんちんかんなことを聞いてくる。どこの世界に舐められても気にしない人間がいるものか。いや、いたか。先日「左手を貸すだけなら」といって持ち帰ったカルテを書き続けていた医者がいた気がする。まぁそれはいい。過ぎたことだ。
「鼻息が気になったので。それに今読まなくてもいいですから」
 絶対にルースは、ちょっとムラムラしてしまって、なんて言わない。羞恥心が邪魔をしてそんなことは言えない。だからいつも言い訳のようにクライヴのせいにする。それを、クライヴも許容する関係なのだからいいのだ。
「んー…どこなら邪魔にならないかなぁ? 足?」
「流石にそれはちょっと…」
「おちんちんよりよくない?」
「それは本読むどころじゃなくなりますね」
 二人の間を甘ったるい空気が流れる。もうくっついていいんだよね? と言わんばかりのクライヴと、それを許容するルースの二人しかいないのだから当然だ。自然とクライヴが甘えるように抱き付いてきて、キスを交わす。
 クライヴの舌は、多分ルースより長い。口の中をあますところなく舐めまわしてくる。ルースが何よりも気持ちいいのは、上あごをくすぐられることと、舌同士を絡ませる行為だ。深く口付けようとすると、クライヴの無精髭がチクチクと刺激を与えてくる。剃ってさっぱりすればいいのに、と思う反面、これがないとクライヴという気がしないのも確かだ。
「ん、んー! ぷは、くるしいです、ばか」
「息とめちゃうからだよぅ」
 ぺし、と軽くたたいて酸素を求める。しぶしぶと離れて行ったクライヴの舌が名残惜しそうに唇周りをチロチロと擽っていた。
「あなたみたいに器用に出来るはずないでしょう」
「手当とか治療とかめちゃくちゃ複雑なのにぃ…」
「キス、気持ちいいからそれ以外に意識が行かないんです」
 苦笑しながら、ちょっとしたサービスで本音を教えてやれば、それはそれは嬉しそうに微笑む。クライヴが犬であれば喜びでブンブンと尻尾をふっているだろう。
「きもちいの?」
「今言ったでしょう?」
「いっぱい聞きたいのー」
 そんな会話の間もキスは止めない。唇をくっつけたり、頬にキスしたりとクライヴはせわしない。全身で好きだと伝えてくるのが、可愛らしいと思う。
 が、かわいいと思っていると、突然よくわからないことを言い出すのがクライヴという男だ。
「ねぇルースちゃん、乳首いっぱいなめていい?」


初乳首イキを体験する後編に続く


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