二人が一緒に住み始めた頃の話。
もともと何度も料理を作りにあがっていたクライヴがルース宅に住みついた形の二人。
ある日ルースはクライヴがもともと住んでいた家をどうしたかが気になって…?
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「そういえば、あなた今まで住んでいた家ってどうしたんですか?」
これはクライヴとルースが一緒に暮らしはじめてから三ヶ月ほどたったときのことである。なんの気なしルースが放ったこの一言が発端となったお話。
「うぇ!? え、あーーーえーーーーーと」
見た目からは信じられないような明晰な頭脳をもつ探偵のクライヴが、あからさまに目を泳がせる。そりゃあもうばしゃばしゃと泳ぎまくってうっかり隣国までたどり着けそうな具合だ。それだけでルースはピンときてしまう。恋人として付き合い始めたのはここ数ヵ月のことだが、相棒としては腐れ縁と言ってよいほど長い付き合いがあるのだ。
「もしやあなた、そのままにしてるんですね」
一応問いの形式ではあるが、ほぼ確定事項だ。クライヴは片付けができない。というより、ものを捨てるのが不得手だ。思い出を捨てられない、といってもよいかもしれない。クライヴは別れた妻が二人いる。いずれもぐいぐい押され、いつのまにか「じゃあお嫁さんになってもらうか」くらいの軽さで承諾し、なかなかにひどい言葉をかけられて振られている。クライヴ本人には内緒にしているが、彼はたまにそのときのことを夢に見てうなされてる程度には酷いトラウマになっているようだ。そんなよくない思い出などさっさと捨ててしまえ、と思わないでもない。が、恋人だからといってそこまで踏み込むのもどうだろう、ということでルースは放っておいたのだ。それがアダとなったらしい。
「今度、休みを合わせましょうね。お片付けしにいきますから」
「ええええ、い、いいよぉ、ルースちゃんの手を煩わせるわけには…」
「そう言ってたら、あなた絶対片付けられないし引き払えないでしょう?」
そもそも指摘しなければ、ずっとそのままにしつづけていたに違いない。だめとは言わないが不経済だ。
「そ、そうかもだけど、でもぉ…」
「ちゃんとあなたが思い出だと思うものは勝手に捨てたりしませんよ。だから一緒にいくんじゃないですか」
「でも、迷惑っていうか…」
「迷惑だったらわざわざ今行くなんていいません」
クライヴ自身も、片付けがど下手くそなことは自覚しているらしい。そして、このまま放置していていいことなどひとつもないということもわかっている。けれど、過去妻だった人との思い出の場所に、現在の恋人をつれていくというのは抵抗があるようだ。
「ルースちゃんがヤな気持ちにならないなら、手伝って欲しい、デス」
「よく言えました。ちなみに私は何一つ気にしてませんよ。過去のことですしね」
今、クライヴが惚れているのは自分である、という自負がルースにはある。というより、クライヴが奥方と付き合っている間、とても幸せ一杯夢一杯みたいに見えなかったということも自信に繋がっているのかもしれない。ともかく、過去のあれこれを見たところで妬いたりなどする自分が全く想像できないのであった。
「おうちを引き払ってういたお金分、美味しいごはんでも作ってくださればそれでいいですよ」
「…そんだけでいいのぉ?」
「私は片付けはできますけど、料理はからきしですので。しってるでしょう?」
「そりゃあもう…。じゃあ、よろしくおねがいします」
こうして旧クライヴ宅の断捨離が決行されることとなった。
これはクライヴとルースが一緒に暮らしはじめてから三ヶ月ほどたったときのことである。なんの気なしルースが放ったこの一言が発端となったお話。
「うぇ!? え、あーーーえーーーーーと」
見た目からは信じられないような明晰な頭脳をもつ探偵のクライヴが、あからさまに目を泳がせる。そりゃあもうばしゃばしゃと泳ぎまくってうっかり隣国までたどり着けそうな具合だ。それだけでルースはピンときてしまう。恋人として付き合い始めたのはここ数ヵ月のことだが、相棒としては腐れ縁と言ってよいほど長い付き合いがあるのだ。
「もしやあなた、そのままにしてるんですね」
一応問いの形式ではあるが、ほぼ確定事項だ。クライヴは片付けができない。というより、ものを捨てるのが不得手だ。思い出を捨てられない、といってもよいかもしれない。クライヴは別れた妻が二人いる。いずれもぐいぐい押され、いつのまにか「じゃあお嫁さんになってもらうか」くらいの軽さで承諾し、なかなかにひどい言葉をかけられて振られている。クライヴ本人には内緒にしているが、彼はたまにそのときのことを夢に見てうなされてる程度には酷いトラウマになっているようだ。そんなよくない思い出などさっさと捨ててしまえ、と思わないでもない。が、恋人だからといってそこまで踏み込むのもどうだろう、ということでルースは放っておいたのだ。それがアダとなったらしい。
「今度、休みを合わせましょうね。お片付けしにいきますから」
「ええええ、い、いいよぉ、ルースちゃんの手を煩わせるわけには…」
「そう言ってたら、あなた絶対片付けられないし引き払えないでしょう?」
そもそも指摘しなければ、ずっとそのままにしつづけていたに違いない。だめとは言わないが不経済だ。
「そ、そうかもだけど、でもぉ…」
「ちゃんとあなたが思い出だと思うものは勝手に捨てたりしませんよ。だから一緒にいくんじゃないですか」
「でも、迷惑っていうか…」
「迷惑だったらわざわざ今行くなんていいません」
クライヴ自身も、片付けがど下手くそなことは自覚しているらしい。そして、このまま放置していていいことなどひとつもないということもわかっている。けれど、過去妻だった人との思い出の場所に、現在の恋人をつれていくというのは抵抗があるようだ。
「ルースちゃんがヤな気持ちにならないなら、手伝って欲しい、デス」
「よく言えました。ちなみに私は何一つ気にしてませんよ。過去のことですしね」
今、クライヴが惚れているのは自分である、という自負がルースにはある。というより、クライヴが奥方と付き合っている間、とても幸せ一杯夢一杯みたいに見えなかったということも自信に繋がっているのかもしれない。ともかく、過去のあれこれを見たところで妬いたりなどする自分が全く想像できないのであった。
「おうちを引き払ってういたお金分、美味しいごはんでも作ってくださればそれでいいですよ」
「…そんだけでいいのぉ?」
「私は片付けはできますけど、料理はからきしですので。しってるでしょう?」
「そりゃあもう…。じゃあ、よろしくおねがいします」
こうして旧クライヴ宅の断捨離が決行されることとなった。
